読書 -
den 01.06.2005 edit
自分は、読んでいる本によって大きく気分を左右されることに気が付いた。
『ウェルテル』を読めば、たちまちロマンチックになって、恋愛をこの世の最も美しいものと謳歌し、その欠落を悲しんで感傷に浸る。『ツァラトゥストラ』を読めば、ひどく啓蒙的になって人間世界を分析し、あれこれ文句を言いたい気分が誘発される。流行の村上春樹ならば、夜な夜なビール(村上=缶ビールの感がある)を手にジャズを聴いて、理不尽さと沈黙のかもしだすカッコよさに同化をしようと試みていたりする。夏目漱石からは、古き良き慣習や登場人物の粋な言葉遣いが伝わって、軽薄な自分と周囲の諸々を戒める決心が愈々固まる、等々。
非常に流されやすい。僕の苦悶や喜び、思索の中身は、果たして空っぽなんだろうか。
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『ウェルテル』を読めば、たちまちロマンチックになって、恋愛をこの世の最も美しいものと謳歌し、その欠落を悲しんで感傷に浸る。『ツァラトゥストラ』を読めば、ひどく啓蒙的になって人間世界を分析し、あれこれ文句を言いたい気分が誘発される。流行の村上春樹ならば、夜な夜なビール(村上=缶ビールの感がある)を手にジャズを聴いて、理不尽さと沈黙のかもしだすカッコよさに同化をしようと試みていたりする。夏目漱石からは、古き良き慣習や登場人物の粋な言葉遣いが伝わって、軽薄な自分と周囲の諸々を戒める決心が愈々固まる、等々。
非常に流されやすい。僕の苦悶や喜び、思索の中身は、果たして空っぽなんだろうか。
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恋愛 -
den 01.06.2005 edit
最近、恋愛はしたくないと思うようになった。
例えば男女の関係で結ばれる為に、自分はいままでどれだけの労力を無駄にしてきただろう。すべての言動が、曲折はしながらも、結局はぜんぶ生殖の為なのである。そしてこの事実を知りながらも、相手を騙し、自分を欺いて、最後まで嘘をつき通そうと暗闘している。隣人も社会も皆知りながら黙っている。もし、異性から好かれたい、或いはこれを支配したいの心がなかったら、さまざまな方面の努力も虚しく中断されることに違いない。
無論、女からまなぶものは多い。男は女に育てられるものだと今でも信じている。だから、もし男としての不能があって、その歪んだ怨念がもとで女を回避するのなら、それは実にいけない。一度は通らねばならぬ道である。また、情欲は健全さの証明である。心身から湧きいずる生への意思が、かたちを変えながら、常に在るだけなのだから、これを悪と決めてかかる理屈もない。
だが、総じていえば、恋愛が害悪ではないにしても、適当以上の固執はやはり病魔を招く。この病魔は、精神の根底に巣穴をつくって判断の目を曇らせるばかりでなく、之をなくしては人間が生きられないと思わせるほど脳ミソを中毒に陥れてしまう。いくら性欲の本能が誘引しても、そこを乗り越えてゆくことが、人間独自の美しさを生む。自身のために傍に美女を座らせ、子どもをこしらえる以外にも、考えるべきことは山ほどあるだろう。
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例えば男女の関係で結ばれる為に、自分はいままでどれだけの労力を無駄にしてきただろう。すべての言動が、曲折はしながらも、結局はぜんぶ生殖の為なのである。そしてこの事実を知りながらも、相手を騙し、自分を欺いて、最後まで嘘をつき通そうと暗闘している。隣人も社会も皆知りながら黙っている。もし、異性から好かれたい、或いはこれを支配したいの心がなかったら、さまざまな方面の努力も虚しく中断されることに違いない。
無論、女からまなぶものは多い。男は女に育てられるものだと今でも信じている。だから、もし男としての不能があって、その歪んだ怨念がもとで女を回避するのなら、それは実にいけない。一度は通らねばならぬ道である。また、情欲は健全さの証明である。心身から湧きいずる生への意思が、かたちを変えながら、常に在るだけなのだから、これを悪と決めてかかる理屈もない。
だが、総じていえば、恋愛が害悪ではないにしても、適当以上の固執はやはり病魔を招く。この病魔は、精神の根底に巣穴をつくって判断の目を曇らせるばかりでなく、之をなくしては人間が生きられないと思わせるほど脳ミソを中毒に陥れてしまう。いくら性欲の本能が誘引しても、そこを乗り越えてゆくことが、人間独自の美しさを生む。自身のために傍に美女を座らせ、子どもをこしらえる以外にも、考えるべきことは山ほどあるだろう。
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